「同期に入院してたHさんから電話があった」

　3年前同期入院してて、今もDCで一緒のHさん（52歳♂）から3時頃電話がきたが、仕事中だったんで、後で電話下さいと言ったら、仕事が終わってうちに着いて、電話があったのを忘れた9時頃にまたかかってきた。

　何だかハイとゆーか、ブッ飛びたい様で、俺も持ってる大麻を少しあげた事があったが、あまりとゆーか、リラックスしてよく眠れるだけで、Hさんが期待した効果はなかったみたいだ。
Hさんも俺も最高のドラッグは一昨年死んだ、作家の中島らもも
言ってたよーに、酒だと思っている。しかし、俺もHさんももう体がボロボロだから、酒を飲むわけにはいかず、俺は大麻がありゃ大丈夫だが、Hさんはどーしたもんかと考えてたら、中島らもの「バンド・オブ・ザ・ナイト」に書いてあったノレルモレストって眠剤
を一定以上飲むと凄いらしいから、池袋（Hさんは池袋在住）近辺の精神科探してくれないかと頼まれた。自分で電話帳見ればすぐ探せるだろーと思ったが、その時のHさんは精神的に結構ヤバそうだったから、引き受けた。

まぁ電話帳見ればすぐ探せるから、4、5件メモ帳に病院名と住所と電話番号を書いてHさんに渡した。
Hさんが前に通院していた、悪名高きEクリニックは当然書かなかった。Eクリニックは朝8時から夜8時まで病院に患者を閉じ込め、自助会（断酒会など）にも行かせないっつーか、自助会は7時から8時半までだから、クリニックが終わってから行っても間に合わないし、行けてもギリギリだ。休みは日曜だけで、正月に来ない奴がいると、医院長が車で家まで押し掛け、無理矢理クリニックに連れて行くそーだ。もう今では時代遅れの病院だが、俺が入院してたN病院の前身の病院みたいだそーだが、N病院はちゃんとした病院だったけど、Eクリニックは昔から全然体質改善してないよーだ。

　そんでHさんは早速俺が教えた近くにあるMクリニックに行って、DCが終わってから、俺に電話が来て、Mクリニックに行った話をしてくれた。
　Hさんは問診表に今はどこのクリニックにも通院してないし、薬も飲んでないし、入院した事もなく、今精神的にか
なりまいっていて、不眠が続いているなどと、嘘八百書いて、何とかノレムレストを処方してもらおうとして、診察室に入ったら、今は辞めたが、Hさんが通院してたEクリニックの先生がいて、会ったとたん凍りついたそーだ。そりゃそーだよな。まさかこんな所で
知ってる先生、しかも担当だった先生に出くわしたら、焦るるわな。先生もHさんに会って、さぞかし驚いただろう。結局先生はHさんの経歴は知ってるから、軽い眠剤しか処方してくれなかったそーだ。
　次は池袋じゃなくて、目白か大塚にある病院を探しておいてくれと頼まれた。

　そんで9時頃またHさんから電話が来た。俺は仕事中だったし、電波が悪くて聞きづらかったが、何となく面白い事になってきたみたいだから、また後で電話くれと言った。

　仕事が終わって、うちに帰る途中にHさんから電話が来た。M病院から出た後、友達のNって人に呼ばれて遊びに行ったが、会った事もない知らない、葉っぱちゃんてオカマ（Nって人の友達らしい）に「ねぇHちゃん会いたかったわよー！」と言われ（迫ら
れ？）、恐くなって帰って、M病院から処方された軽い眠剤3種類1週間分、ってゆーと21錠飲んだそーだが、ヘロヘロになっただけで、全然ブッ飛ばなかったらしい。

　で、Nって人がHさんの住所と電話番号を教えてしまい、これからHさんちに遊びに来るそーだ。そんでHさんはどーしていーか分からす俺に電話したって訳だ。以降俺とHさんとの電話の会話。

「それはヤバですねー。でもヘロヘロなんですよねぇ？」
「そーなんだよ。最悪だよ今日は。これって俺がオカマ掘られるか、女とセックスするかどっちか決めろって神からの暗示じゃねーかと思うだよなぁ…」
「（大げさだよ！妄想妄想）でもヘロヘロだから、ソープ行っても出来ねーしよぉ。そのオカマ葉っぱちゃんってゆーんだけど、知り合いのヘラクレスみたいな体格の〇〇と一緒に来るんだってよ。来られたら俺オカマ掘られるよぅ。Tくん（俺）どうしたらいーかなぁ？」
「ギャハハハハー！それは困りましたねぇ。で、葉っぱちゃんてどんなオカマなんですか？」
「あれ、ドカベンに出てる葉っぱくわえてんのいるじゃん？それにソックリなんだよ」
「アーハハハハ！岩鬼ソックリなんですか。じゃあマッチョなんですね？」
「そんなに笑うなよー。マジなんだからさぁ（これが笑わずにいられるか？面白すぎるよ）」
「すいません。でも困りましたねぇ。外に出るにもヘロヘロだから、不審者と思われますよねぇ？」
「そーなんだよ。でも何とかまともなフリして外出れませんか？」
「俺んちの目の前に交番あるんだよ。赤いランプが見えるよ（ここまでくるともうマンガだね）」
「（俺は必死に笑うのを堪えながら）マジっすか？もっとヤバいじゃないですかぁ。困りましたねぇ。カギ閉めて、電気消して居留守するしかないんじゃないですかねぇ？」
「でもヘラクレスみたいな〇〇がいるから、H〜！いるのは分かってるんだよー！ってガンガンドア叩くから逃げられねーよ。絶対オカマ掘られるよぉ。そんなのヤダよ」
「そっちの気があれば別ですけどねぇ。そーじゃないんなら、とにかく外出るしかないですねぇ。近くにサウナか健康ランドみたいな所ないですか？」
「サウナかぁ。ちょっと離れた所にしかないなぁ」
「そっかぁ。あんまり離れてるとヘロヘロだからヤバいですもんねぇ。……あっ、そーだ！ネットカフェならあるでしょ？池袋なら一杯ありますよ！そこにしましょ！」
「それ何？（ネットカフェも知らねーのか？）」
「えーと、一日中パソコン出来る所で、ちゃんと部屋もあるからそこに泊まるしかないですよ！」
「そんなのあったかなぁ…」
「あれ。マンガ喫茶ですよ！絶対近くにありますから。保証しますよ。とにかくうちから出ないとヤバいですよ」
「それならあったかなぁ。もうそろそろ電話来るから、電話切んなきゃ（電話出んのか？何考えてんだよ！オカマ掘られてもいーのかよ？！）。そんじゃ、ありがとね」
「くれぐれも気を付けて下さいよ！」

　たぶんヘロヘロでもう訳分かんねー状態なんだろーなー。眠剤21錠飲んでんだもんなぁ。結構ちゃんと喋ってたけどな。果たしてHさんはどーなるのか？
　俺はもう今週は仕事あるからDC行かないから会えないけど、来週会えるから、その後どーなったか聞こう。楽しみだなー。それよりまたHさんから電話来るかも。続きは乞う御期待！

おしまい