「ただの友達」

　去年の12月17日に俺の大麻友達W（身体障害者）を介助をしていたTさん（31歳♀）が自殺して、その後の穴埋めに火曜と金曜に俺が入っていた。
俺的にはこのままWの介助に入れたらいーなと思っていたが、Wとしては俺との関係は介助関係ではなく、友達同士でいたいとゆう事で、今の介助は今月一杯で終わる事になる。

俺的にもWに入った方が楽だし、W的にも介助以外の日にも遊びに行くし、お互いメリットがあると思うんだが、Wが決めた事だからしょうがない。またただの友達関係に戻るわけだ。といっても去年の様に呼ばれたから遊びに行く事は減るだろう。Wんちに遊びに行って酒飲んだり、大麻吸って次の仕事スッポカスわけにはいかない。俺だって働かなきゃならん。

　普通障害者と介助者が密接な関係（同性介護だが、妙に気が合う）になる事はよくある。こーゆー状態を〇〇と〇〇はラブラブだからとゆー事になり、障害者側はなるべくラブラブの介助者を入れようとする。そうかといってうまくいく訳ではない。所詮人間同士
いずれは破綻していく。

　俺とWの関係は7年前に遡る。当時詩を書いていたWが俺の知り合いの詩人の阿賀隈達の詩の朗読会を見に来ていた。そこから俺はWの介助に入るようになった。その当時は俺はアル中だったが、まだ元気だったから、朝から飲んだくれていた。これで金になるんだから天国かと思っていたが、4年前の春に酒の飲みすぎで左足大腿骨骨頭壊死になり、働けなくなった。翌年の3月に手術して5月には退院したが、まだ酒がとまらず、9月に精神病院に3ヶ月入院した。1月9日に退院して2月からもう一人のアル中の障害者Tさん
に復帰する事になったが、3月17日に多臓器不全で39歳で死んでしまった。

　それ以来仕事は少し増えただけで、増えそうもない。まぁ俺がアル中だし、その辺を考慮に入れてくれてるんだろうが、俺は借金があるし（大分楽にはなったが）、この先果たして俺は社会復帰出来るのかとゆう不安もある。別に焦ってるわけではないが、漠然とし
た不安は確にある。

今年で40だぜ。何やってんだと思う。でも俺は俺でこんなんなんだなと思うし、受け入れるしかないんだろうな。

　Wのとこには入りたいけど、W的にはそうはいかないんだろうな。考えてみると奇妙な関係だよな。こんな関係普通では考えられないよ。それだけ俺とWとの友情が厚いんだろうな。健常者だってこんな事ないもんな。

Wのとこに入れないのは辛いが多分これでいーんだと思う。障害者と俺（俺も身体障害4級、精神障害3級）こんな関係は滅多にないと思う。Wと出会えて本当に良かったと思う。

おしまい